UKオリジナル盤専門の中古レコード店

店長日記

VG

2012年10月14日

コンディション表記の「VG」
これはVery Goodの略。

レコード収集を始めた頃、私はてっきりVGを“とても良い状態のレコード”を指すものだと勘違いしていました。だって、ベリー・グッドなのだから・・・。
ところがVGの上に「EX エクセレント」、「M ミント」があることを知り、それがとんでもない間違いだということを知るわけです。

VGとはキズなどが多くノイズも出て、ジャケットの場合は汚れや破れもある可能性大のいわゆる“やや難あり”のものですが、実は私はそんなVG盤がけっこう好きだったりします。

針飛びはまっぴらごめんですが、レコード特有のプチプチノイズ音、なんだか心が落ち着きませんか? 古いヴォーカル物やフォークを聴いている時とかにパチパチプチプチ鳴っていたりすると「あ~、幸せだなぁ・・・」とか思ったりします。

現に、ヒップ・ホップのサンプリングに使われている音源、あれって必要以上にノイズ鳴りまくりのレコードを選んで使用しているって思いません? もっと状態の良いレコード選んで使えよ!なんて思いませんよね。 みんな無意識のうちにパチパチ・ノイズを「心地よい味のある音」として認識しているのではないでしょうか。

VGのくたびれたジャケも、今まで何十年もどこの国のどんな人が手にして、そしてどのように人から人へ流れて、今ここにたどり着いたんだろう・・・などと想像を膨らませることが出来るので好きです。新品よりも愛着がわくというか・・・出来の悪い子ほどかわいい、みたいな感じでしょうか。

思えば中古レコード収集って、素晴らしい趣味だと思いませんか?
新しい物が次から次へと出てきて物で溢れている今の世の中。昔のレコードを捨てることなく大切に聴いているわけですから。立派な「エコ」ですよね。

たとえお気に入りのレコードがVGだったとしても、私は大事に大事に聴いていきたいと思っています。


ホーム | ショッピングカート 特定商取引法表示 | ご利用案内
Powered by おちゃのこネット